遠方からわざわざ査定に呼ぶわけですから、それなりの方じゃないと連絡してこないんです。米沢の方なんか、行ってびっくり、田んぼのど真ん中に城ですよ、城。もうほんとにすごい。高価な壷なんかもその辺に無造作に置いてあるし。「これ、衝動買いしちゃったんだけど、一度も使ってないの」なんてさらっと言ったりする。数十万円、数百万円の品物に対してですよ。思わずため息が出てしまいます。その方からは、宝石類を総額500万円ほど売っていただきました。見たこともないようなバッグがずらりと並ぶ、一部屋丸ごとブランド品というお部屋もありました。世の中は広いといいますか、貧富の差ってあるんだなあとしみじみ思ったものです。この出張査定は、もちろん買取商品の質の高さもメリットのひとつなのですが、それ以上に広報宣伝効果も抜群。ハイソサエティの方々は、お互いにデパートやブティック、よく行く場所などが共通しているため、ロコミ情報の信用度がかなり高いのです。しかもそういう方に限って、自分の持ち物をどこかに売るという経験がない方も多がったりします。一度出張してお伺いし、信用していただけると、次からは宅配で送ってくださることが多いのですが、その方のご紹介でお友達などからも宅配査定の依頼が来たりしますから。今では1日に何箱も届く状態です。お金を持っている人というのは、半端じゃなく持っているもの。だから、本当にハイクラスのお客様が5人から10人いれば、相当な年商を得られます。実際、今の一ヵ月の売り上げのうち20〜25%はそういった方々が占めています。もちろんこういったお得意様には、ときどきフォローの電話を入れたり、お食事をしたりといったホストのようなこまめさは欠かせません。ご来店の場合も、こちらから出向く場合も、かつての質屋さんに見られた「買ってやる」という上から見る態度ではなく、「買わせていただく」という謙虚な気持ちと、「ゆっくり商談をする」という本来の姿を形にすることが、某質屋の基本的なコンセプト。もちろん接客スタイルもそこを重視しています。